顧問Salesforceプログラマ お客様事例 株式会社ネクストビート様

株式会社ネクストビート
―メディアセールスグループ シニアマネージャー 主席データサイエンティスト 千野 裕輝
―メディアセールスグループ 営業推進チーム マネージャー 今泉 良輔様

数字の成果そのものも出ていますが、見えない部分での工数削減はすごい量だと思います。これまでは誰かの頭の中にしか入っていなかった情報が、全て可視化されているというのはありがたい限りです。

― メディアセールスグループ シニアマネージャー 主席データサイエンティスト 千野 裕輝様

当初の予定よりも早いペースで開発が終わり、現在では既に運用フェーズに入っています。このスピード感には正直驚いています。通常の開発の半分程度の時間でここまでたどり着いたイメージです。

―――――― メディアセールスグループ 営業推進チーム マネージャー 今泉 良輔様

導入サービス       顧問Salesforceプログラマ
導入目的         営業が日常業務の中で「意識せずに」データ入力ができる環境の構築
課題                   Salesforceに分析可能なデータが蓄積されておらず、過去も未来も分らない
効果                 「やるべきこと」が可視化され、売上の向上や新人の早期戦力化につながってきている

株式会社ネクストビートについて

―――――― 堀内:設立の背景やネクストビートという会社について教えていただけますか?

千野様:代表が会社を設立したきっかけは、弊社ウェブサイトに記載している通りで、3年前に代表が会社を立ち上げようとするタイミングで保育業界に関する法改正に伴い、「この分野で世の中に貢献していこう!」という想いを持って立ち上げました。

ただし、現在急速に拡大している保育業界の人材事業だけがやりたいことかというと、そういう訳ではなく、それに関連するサービスや事業領域を拡大していきたいと考えています。

現段階では保育関連サービスの会社だと捉えられることが多いですが、根本には「人口減少」という大きなテーマがあり、保育もその一つです。私たちはITを使って、これから加速する人口減少に対応する様々なサービスを生み出し、ニッポンを元気にしていきたい、そういう会社です。


経験豊富な転職コンサルタントのみで運営する、保育士さん専門の就職・転職支援サービス「保育士バンク

子育てを学ぶ。子育てから学ぶ。ママ・パパのための情報メディア「KIDSNA(キズナ)

―――――― 堀内:まさにWebサイトに記載されている通りなのですね。

千野様:そうです。実は海外労働者の活用なども事業として手がけ始めていたりします。人口減少が課題なら、違うソリューションもあると考えているからで、ビジネスとしても実際に動き始めています。その意味で、サービスのグローバル対応もしていく必要もあるでしょうし、Salesforceを使う機会も増えると思います。

「人口減少」と「IT」というキーワードにさえ合致していれば、どんどん挑戦していくことが社長の想いとしてありますね。

今泉様:いまはベトナムなどでも採用をしていますし、中国人もいますし。日本人でも5ヶ国語話せる人がいたりします。

データを溜めて、次に何をすべきかを考えていける仕組みを作りたい

メディアセールスグループ シニアマネージャー 主席データサイエンティスト 千野 裕輝様

―――――― 堀内:お二人は日頃どのような仕事をされているのですか?

今泉様:私は主に営業側を見ながらデータを繋げる役割を担っています。Webサイトや営業から経理までの一連の流れを見ていますね。営業管理という意味では計数管理やルール化、そして仕組み化をメインで担当しています。ちょうどその中核がSalesforceなので、今回お願いした次第です。

―――――― 堀内:Salesforceを中心に登録から経理まで、効率化や改善なども意識されながら、きちんと情報が流れるように見ているのですね。

今泉様:細かいところと言うよりは、その全体設計ですね。効率化や改善も当然ですが、次の打ち手が打てる準備を常にしておきたい。現在の状況を見えるようにすることはできますが、千野がデータサイエンティストなので、データを溜めて、次に何をすべきかを考えていける仕組みを作りたいと考えていました。

メディアセールスグループ 営業推進チーム マネージャー 今泉 良輔様

―――――― 堀内:千野様はどのように関わっていらっしゃいますか?

千野様:私は営業のトップなので、基本的にはオペレーティブな仕事です。あれやれ、これやれといった感じですね。ただ、営業がそれを実行するためには、数字がないと課題を見つけられないものだと考えています。基本的に営業は科学だと思っているので、「頑張れ」とか「やり切れ」とか「朝までやれ」とかといった非科学的なマインドで話すことはあまり好きではない。そのためにも数字を見せてあげたいと考えて動いています。

また、私は昨年の4月に入社したのですが、その時点では戦略や絵が特になく、その中で社員のモチベーションを上げたり動かしたりすることは不可能だと思いました。私は、ある食材を使って料理することは得意ですが、例えば人参とかピーマンを作ることはできない。入社後にSalesforceを一目見てみたら、そこには何も情報が入っていなかったため、それで今泉さんにヘルプコールを出したわけです。

そういう意味で、今泉さんとは少し役割は異なっています。私はあるマトリックスに対して示唆を出す事には長けているのですが、マトリックスにデータを埋めてもらう作業は私には出来ないので、そこを今泉さんに全部やってもらっている感じです。

今泉様:最終的に目指しているのは売上の最大化であり、そのためのアプローチは色々とありますが、私は逆に材料を料理して、人を動かすことは出来ないので、千野さんとは良い役割分担でやらせてもらっています。

―――――― 堀内:お互いに対してどのように感じていらっしゃいますか?

千野様:前職からずっと一緒なので、お互いの能力も知っているのでやりやすい。知っているから任せてしまおうというスタンスです。中途半端にカッコつけて入り込むよりは知識として教えてもらいながらも、そこは今泉さんに全部お任せする感じですね。

今泉様:私は元々エンジニアで、前職時代によく営業の話を教えてもらっていました。それによって営業というものに興味を持つようになりました。自分の知らない世界を知っている人だと思っています。また、すごい自信がある人です。私はつい慎重になってしまうところがあるのですが、千野さんは徹底してやりきる人なので、羨ましいですし、信頼しています。

Salesforceは「高級なメモ帳」、過去も今もわからない状況だった

―――――― 堀内:弊社にご相談いただいた時はどんな状況だったのでしょうか?

千野様:とにかく材料がなく、過去もわからないし今もわからなくて、戦略が立てられない状況でした。社内ではSalesforce以外にも様々なITツールやコミュニケーションツールが使われており、それに伴って情報も分散化していました。例えばエンジニアはSlackじゃないとコミュニケーションできないが、営業はSlackの英語表記が嫌だからトークノートを使っていて、私たちは両方を見に行かなければならなかったりして結構大変でした。今後はSalesforceに情報を集約し、それを起点に事業を運営したいと考えました。

―――――― 堀内:ちなみに、Salesforceはいつ頃導入されたのでしょうか?

千野様:おそらく会社を設立して3ヶ月くらいには導入されていたと思います。私たちが今年の4月に来た時には既に存在していましたが、使われ方はめちゃくちゃでした。ビジネスの成長がスローであればこのままでも良かったかもしれませんが、現在の成長率とその先に見える世界観を踏まえると、このままではマズイと感じていました。

―――――― 堀内:ビジネスの成長スピードに対して、より明確な戦略性が必要になり、そこでSalesforceの利活用促進に踏み切ったということですね。

千野様:着任時に目の当たりにした「うわ〜…」という話はこの時間ではとても足りないですね(笑。

今泉様:当時千野さんが言っていて「うまいな〜」と思っていたのですが、「Salesforceは現状高級なメモ帳である」と。どういうことかというと、Salesforceそのものはレポートやダッシュボードの機能などを備えているのですが、メモだけでは使えず、どうにもならない訳です。

千野様:メモは山ほどあるのですが、何もまとまっていませんでした。基本的にはちゃんとしていたものが何もなかったです。受注と計上がずれていたりとか、Webとの連携もおかしなことになっていたり、何が正しいのかも分からない状況でした。細かい例ですが、都道府県という項目に対して「東京」「東京都」「東京都渋谷区」というように、実に自由に情報が登録されていました。まさにカオスですね。

今泉様:おまけに誰でもオブジェクトを作れてしまう状況でしたので、どんどん新しいものが生まれ、カオスが更にカオスになれる環境でした。「大阪専用」とか。

開発の「やり方」を変えるために、好きなサービスを作っている会社にお願いしたかった

―――――― 堀内:その中で、千野様には戦略を描くというミッションがあり、その時に改善に向けてどのようなことをお考えになったのでしょうか?

千野様:やりたい事も決まっていたし、描きたい絵も決まっていましたので、今あるものを整理する事から始めました。汚いながらもデータは入っているので、泥落としの作業をお願いしたかったのと、特にやりたくて期待していたことは、営業マンの頭の中にある暗黙知を可視化することでした。それを考えた時に、co-meeting様にお願いするのがベストなのではないかという意見で一致しました。

今泉様:co-meeting様の名前が浮かんで来た背景は、私が前職時代からco-meeting様のプロダクトを好きだったということがあります。残念ながら前職では導入には至りませんでしたが、そのプロダクトの良さのような部分が私の中でずっと引っかかっていて、印象に残っていました。

ネクストビートに移った時に、前職時代に発注していた先に依頼しようかとも思いましたが、なんとなくやり方や働き方を変えてみたくなりました。今までは、基本的に外注的な関わりで、仕様を作って開発してもらって納品してテストしてリリースして、という一連の流れに対して、エンジニアさんが常に近くにいないとなかなかうまく行かないという事があり、エンジニアさんに常駐してもらっていました。

その結果、開発スピードはとても上がりましたが、内製のために来ていただいていたエンジニアさんのキャリアを考えると、ずっと常駐してもらう訳にも行かないと考え、そういった内製に近い関係性を他の手段で実現できないかと思っていました。

そういう背景があって相談させていただき、そこから始まった感じです。作りたいものは別の会社でも出来たかもしれませんが、やり方を変えたかったという点が大きいと思います。

また、ビジネスへの理解と開発能力の両輪をうまく回せる会社さんはないものかと考えていましたね。その意味で、サービスを作っている会社さんにお願いしたかったというのは大事なポイントだったと思います。

営業に「入力させる」ことを意識させず、使うメリットが伝わるツール設計

―――――― 堀内:初動はどのような感じだったのでしょうか?

今泉様:進め方をどうするかがポイントだと思ったので、最初何回か対面で打ち合わせを行い、そこを握ることを意識しました。打ち合わせをどう設定していくか、というようなところです。お互いの守備範囲も力量も明確ではない中でのスタートでしたので、最初はお互いに探り探りだったように記憶しています。

仕様をどこまで書くかも少し悩みました。自分勝手に書き過ぎても窮屈でしんどいでしょうし、ざっくりし過ぎてもよくわからないことになってしまうでしょうし。でも、木村さんは結構突っ込んだところまで責任を持ってやろうとしてくれている印象でした。

木村:そうですね。お話を伺う中で、ここまではやった方が良さそうだと判断し、必要な範囲で動いていきました。ただ、今泉さんがしっかりと協力してくださって、御社サイドの動きを素早くに取りまとめてくださったので、非常に助かりました。

株式会社co-meeting 代表取締役 木村 篤彦

―――――― 堀内:お互いに良い関わり方を模索しながら作って行かれたのですね。

今泉様:進め方の合意形成に加えて、弊社の人材紹介事業について2〜3回説明をさせていただきました。なんで今回このツールを作りたいのかについては、結構しっかりと共有しましたね。

木村:やはり業務が分からなければ、使ってもらえるものは作れません。

―――――― 堀内:実際に行った開発はどのような内容ですか?差し支えない範囲でお答えいただけますか?

木村:営業さんが求職者や保育園にコンタクトを取った時に、その内容を記録するためのツールを作りました。今まではそれがなかったというか、テキストで記録されていたので、分析が出来ませんでした。それをちゃんと項目に分けて入れることによって分析可能なデータを収集出来る仕組みを作りました。

千野様:元々テキストで入っていた情報に対して、こちらでマトリクスを用意してしまい、空欄になっていたらアラートを出し、否が応でも情報を入力しなければ進めないようにしたイメージです。

今泉様:それを強く打ち出さず、何となくツールを使っていると、何となくちゃんと情報が入っていく状態を作れたのは非常によかったと思っています。

木村:やはり営業さんにとってはメモを書くことの方が楽だと思います。ですので、「Salesforceの項目にちゃんと入れろ」と言われると苦痛なことを、出来るだけ苦痛を感じさせないようなUI(ユーザーインターフェイス)で提供する。そうすると入力も楽でデータも活用しやすい状況で溜まっていく、そういう状態を目指してやってきました。

今泉様:営業のみんなに「入力させる」ことを意識させないように作ってきたつもりです。

木村:あと、もう一つ開発時に意識をしていたのは、入力するメリットが分かりやすいツール設計です。

千野様:営業の皆さんは基本的に正面突破しか考えていないので、違ったやり方を示すことの意味は大きいです。特にリーダークラスになるためにはこういった視座が求められます。みんなでボールを追いかけていても仕方がないので、リーダークラスは違うところから戦況を眺めることが求められますし、そのためにはSalesforceをもっと現場が活用していくことが必要になります。そのための開発が必要です。

今泉様:当初の予定よりも早いペースで開発が終わり、現在では既に運用フェーズに入っています。このスピード感には正直驚いています。通常の開発の半分程度の時間でここまでたどり着いたイメージです。

2016年の8月から現在に渡り、その間に求職者に紹介する求人情報を地図情報と合わせて検索・参照できる機能やマッチングと呼ばれる紹介履歴を記録するデータの入力や編集をスプレッドシートライクに行える機能、求人紹介メールをウィザードに沿って送信できる機能など、短期間で多くの機能をリリースしている

2016年の8月から現在に渡り、その間に求職者に紹介する求人情報を地図情報と合わせて検索・参照できる機能やマッチングと呼ばれる紹介履歴を記録するデータの入力や編集をスプレッドシートライクに行える機能、求人紹介メールをウィザードに沿って送信できる機能など、短期間で多くの機能をリリースしている

―――――― 堀内:ベースとなるビジネス理解の上に、「現場の使いやすさ」に配慮したUI設計が、短期間での運用を可能にしたんですね。

今泉様:やはり納品までの速さとUIの使いやすさがco-meeting様の強みだと感じています。私もUIについてはそこまで得意領域ではないので、ほぼ完全に木村さんにお任せです。やりたいことを伝えてはいるのですが、どう表現すれば使いやすいのかというところで、いつも出来上がって来るものを見て、「なるほど!こういう風に作れば使いやすいのか〜」と納得していました。

決断が早く、スピード感に溢れた開発現場

―――――― 堀内:木村さん、そのUI設計力の背景にあるものはどういったことでしょうか。

木村:やはり今まで自分たちでサービスを作っていることが大きいと思います。サービス開発はシステム開発と違い、業務要件をそのまま実現できれば良いわけではなく、何らかの付加価値が必要だと考えています。私たちの場合はユーザビリティを重要視しているので、その知見が自然と蓄積されています。私自身はデザイナーではないのでそこまで得意という訳ではありませんが、ユーザーの使い勝手は常に考えながら作っています。

今泉様:実は、そのスキルを盗みたいと思い、どうしているのか木村さんに尋ねてみたことがあります。そうしたところ「様々なサービスに触れて、色々と覚えておくといいですよ」と教えていただき、なるほどな、と思いました。

木村:他のサービスでいいUIを持っているものは沢山あるので、それらの良いところを引っ張って来たりマネをしてみたり工夫をすると、この機能の時はこれが使えそう、この目的の時はこれが使えそう、という風に知見が溜まっていきます。

まだ今日の話の中には登場していませんが、先ほどの営業さんの情報入力ツール以外に、地図ツールも作っており、これも食べログさんや類似のサービスを参考にしながら作っていったりしました。

一方で、もちろんスピード重視ということもありましたので、妥協した部分も沢山あります。もっと凝ろうと思えば凝ることはできますが、どこを妥協し、何に合わせるのか。リリースまでに守らなければならないのはここだから、といった感じで、結構妥協もしましたが、そういった部分は、自らサービス開発をしているからこその視点ですし、また今回のような新しい関わり方だからこそ実現出来たことだと思います。

今泉様:最初にMAXまで要件を出し、あとは重み付けを踏まえて、作りながら決めていくというような流れでした。

木村:今回、一連の流れが非常にスムーズだった一つの大きな要因は、今泉様の決断が非常に早かった点にあります。営業さんに確認しなければ分からないところや、社内調整が必要なのではないかと思われることなどについては、かなりのスピードで決断して回答くださいました。「ちょっと悩んでから…」とか「ちょっと相談してから…」というスピード感ではなく、かなりの速さでレスポンスをくださっているので、それは本当にやりやすい。

今泉様:千野さんに確認すればOK/NGはすぐに出してもらえますし、席も社内のど真ん中ですので、ちょいちょいと声をかけられそうな人をつかまえて、「これどう思う?」といった感じっで周囲に確認を取っていました。

木村:先ほどの地図ツールに関連する機能の開発の時などは、何度かガラッと変えたりしていたので、営業さんにすぐ使ってもらったりして、すぐに「イマイチでした…」というレスポンスをもらったり(笑

今泉様:申し訳ないな…という気持ちもありましたが(笑

木村:ではこれでどうでしょうか?という感じで、非常にスピード感に溢れています。

営業(特に新人)のやるべきことは自ずと明らかになる環境を生み出せました

―――――― 堀内:今回の開発のBefore – Afterはいかがでしょうか?

千野様:効果をお伝えするとすればとても良い結果があがっています。もちろんその成果を生み出した変数は様々だと思うので一概には言えませんが、昨年同時期と比べると、当社の営業に関する一部の指標が、人によっては5%~10%、全体平均としては3%くらいは上がっています。私たちの感覚だと、この指標がこれだけ伸びるのは結構すごいことです。昨年同時期と比べると人によっては5〜10ポイントくらいの成果が出ています。全体平均としても3ポイントくらいはあがっています。

また、新人育成への寄与が大きいです。求職者がどこにいて、どこに紹介すればいいか分からないといった時には、「地図を見ればいいでしょう」と伝えるだけで済みますので、新人のオンボーディングが非常にスムーズになりました。詳細は申し上げられませんが、先月も記録を更新しました。

営業の活動登録も改善されましたので、新人の成長に加え、リーダクラスのモニタリングすべき指標が整いました。原則みんな同じレポートを見ながら活動出来るようになり、抜け漏れもしっかりと確認出来るようになり、活動の方向性がピシャッとしたことによって、全員の意識がまとまった感じがしています。とにかくこれを見て、これを潰しこむだけといった意識の統一です。

また、誰かならこの求人を知っているのではないか、という属人的な期待感を取り除くことにも繋がりました。中には無駄な事もありますので、そういった無駄の抽出もスピーディーになり、リソース投下も現実的で効果的なものになったと思います。そういった意味で、数字の成果そのものも出ていますが、見えない部分での工数削減はすごい量だと思います。これまでは誰かの頭の中にしか入っていなかった情報が、全て可視化されているというのはありがたい限りです。私の頑張りとco-meeting様の成果によって伸びているんだと思います(笑

―――――― 堀内:現場を見ていて「変わったな」と思う部分はどんなところですか?

千野様:やはり新人だと思います。経験豊富な方々はある程度経験から知っていますが、弊社はまだ3年で、半年前は60名で今100名前後とすごい勢いで拡大していますので、教育工数が取れない事が一つのネックでした。今回開発いただいたツールを使えば、たとえ新人でもやる事が明確化されましたので、初動というか最初の戦力化の部分は非常にスムーズです。

以前でしたら、新人が自分から誰かに聞きにいって、その頭の中にあったナレッジを共有してもらわなければなりませんでしたが、これからはSalesforceに必要な情報は揃っている状況ですので、やるべきことは自ずと明らかになる環境を生み出せました。逆にここまで整えて、それでも成果が上がらなければ、それは営業マンの腕という話に…(笑。営業マンからすれば逃げ場が無くなりますが、私個人の立場からも、経営の立場からも考えれば、ある意味当然の仕組みと言えると思います。

―――――― 堀内:千野様の「営業は科学」という言葉を、まさに体現するためのツールという風に聞こえます。

千野様:営業はチームで動きますし、それぞれが暗黙知を持っています。それらが全て可視化されることによって、より効率的に目標達成を目指す事ができていると感じています。非常に細かい話ではありますが、営業の割り振りなども、情報が綺麗に整っていることによって、現段階では公平性を担保する事が出来ています。

年代や種別、エリア間の既存オーダー数など、全て可視化された情報を加味した上で割り振りしているので、これだけ公平性を担保してこれだけ差が出るということは、やはりそれはもう営業マンの腕という話に…というような話もしやすくなっています。今回の開発の当初の目的は整ったデータを収集するためのツール作りでしたが、結果として、様々な副次的効果もあがっています。

社内の分析だけでなく、マーケット全体の分析や予測ができる環境を作っていきたい

―――――― 堀内:ここまで開発の経緯と現状をお伺いして参りましたが、今後の展望についてはいかがでしょうか?

千野様:非常に良いツールだからこそ、現在は地方拠点での活用促進が課題だと感じています。東京オフィスだと、使い方の説明をしたり、ちょっとした相談に乗ったりということもしやすいのですが、北海道、名古屋、大阪、九州と、離れれば離れるほどそうした融通が利かなくなるため、「これやってね」だけではなかなか動けないメンバーもいます。

使いこなすまでのリードタイムは必要です。どんなにプロセスが簡単になったとしても、最初のストレスはどうしても出てきますので、それをいかに軽減してあげるか、テキストベタ打ちよりも楽になるようなUIを意識しましたが。あとは効果に直結する何かを生み出してあげたいと考えています。

足元のところでいうと、マッチングオブジェクトがちゃんと入ると、社内の分析だけでなく、社外の分析も出来るようになり、マーケット全体を見渡す事ができるようになります。それはちょっと早めにやりたいですね。

年代やエリアごとの平均年収とか、そういった分析が出来ると弊社起点の情報発信として、様々なステークホルダーに対しても貢献出来るのではないかと考えています。データはある程度既にあるのですが、それを分析出来る状況には出来ていないので、そこをやっていきたいです。

今泉様:ほんの3〜4ヶ月前までは、Salesforceを全くうまく活用出来ておらず、何にもないに等しい状況でしたので、今まさにやりたい事がどんどん拡がっていっている状況です。ようやく現状が少し分かってきたところで、まだ未来も予測出来ていませんので、本当にこれからです。

千野様:事業という意味では、まずは規模を倍にしたいと考えています。社内リソースの拡充もそうですし、受注ももっと拡大していきたいです。競合がいる中でも圧倒的No.1になりたいと考えています。

―――――― 堀内:ありがとうございました。

会社概要

会社名     株式会社ネクストビート
URL        http://www.nextbeat.co.jp/
所在地     東京都品川区西五反田1-18-9 五反田NTビル7階
Mission  人口減少社会において必要とされるインターネット事業を創造し、ニッポンを元気にする