Calsket 導入事例 株式会社Locare(ロカーレ)様

株式会社Locare
―代表取締役社長 黒沼 賢人様
―アカウンティング・コンサルティングユニットユニットマネージャー 浅場 翔太様

スケジュール調整や確認にかかっていた無駄な時間が使える時間に生まれ変わっただけでなく、スケジューラーというビジネス必携ツールの切り替えを契機に、Salesforceへの行動登録が定着化Salesforceを「使う」から「使い倒す」へ、押し上げてくれました。

―――――― 株式会社Locare 代表取締役 黒沼 賢人様

導入サービス       Calsket
導入目的        Salesforce環境へのスケジューラー(行動記録)の集約管理
課題                 既存のスケジューラーからの煩雑な転記作業とそれに伴う抜け・漏れの増加
効果                 行動記録の抜け・漏れがゼロになり、Salesforceへの行動入力量が増加

株式会社Locare(ロカーレ)について

―――――― 堀内:会社設立の経緯についてお聞かせください

前職にまだ在籍していたころ、何か事業づくりをしてみたいと考えていた矢先に知人から事業経営の相談を持ち掛けられ、独立を前提に前職を退社してその話を受けました。それがLocareの前身組織ですね。その当時はエンターテイメント業界向けの顧客管理代行ビジネスが中心でしたが、その後に既存顧客を対象とした位置情報を活用した新サービスを立ち上げ、その事業を買い取る形で株式会社Locareを設立しました。

―――――― 堀内:Locareはどんな会社ですか? 

黒沼:昨今様々な技術が登場していますが、技術はどこまで行っても技術でしかなく、それらを様々な願望や社会的課題と結びつけることが重要だと考えています。どんどん進化していくそれらの技術を市場ニーズに結びつけて、新しい価値創造をしていく、そんな組織を目指しています。

―――――― 堀内:Locareという言葉にはどんな意味がありますか?

黒沼:「Local」 + 「care」の造語です。インターネットの世界を通じて、物理的な空間や時間などを飛び越えるサービスはたくさん生まれてきていますが、人々の生活レベルにもっと近いところで進化の余地があるのではないかと思いました。弊社のサービスが位置情報を活用していることも関係していますが、「Local」という言葉には、土地や地縁といった意味での「Local」だけではなく、ローカルデバイスや、本当の顧客という意味でのローカルユーザーなど、手元足元の本当に大事な点を意識(care)したサービスをどんどん作っていきたい。

大企業のように、財力があればテレビ広告などを利用して大規模集客を展開することもできますが、今はFacebookに代表されるようなIT技術を使うことで、地方に1店舗しかない会社でも伸びしろはまだまだある。そういう会社に使ってもらえるITサービスを生み出していきたいですね。

ちなみに「Locare」という言葉ですが、rをlに変えると「Locale」となり、イタリア語で「地元」という意味になります。社会人にとっての地元のような、居場所のような会社になりたいと思っています。創業当時からインターンの募集をずっと行ってきましたが、彼ら学生が社会人としての経験を積めるような時間を過ごしてもらいたい。事業の発展や市場価値を高めることも重要ですが、それと同時にLocareに関わる人間が、Locareと関わる中で何を学び、どう人生を作っていくのか、という事をいつも考えています。

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―――――― 堀内:志向している組織の在り方が従来型の日本企業とは違う印象を受けますね。ちゃんと社会と繋がっている場というか、社会人としての良い意味での自立を前提とした居場所のような。

黒沼:高校時代に校則がほとんどない学校に編入したことや、大学時代に経験した様々な出来事の中で、「自由と責任」というカルチャーを培ってきました。終身雇用の仕組みが崩れ、企業として従業員の未来を一生涯保証することができない時代において、企業として従業員に何を提供するべきなのか。最悪会社が空中分解して従業員が放り出されてしまったとしても、それでも生きていける人間に育ててあげることだと思います。日々変化する社会の中で、ただ技術やソリューションを提供するだけではなく、それをどう使っていくのか。そのアレンジが出来る人間であればまず生きていけます。

―――――― 堀内:同感です。

黒沼:当初は「3年でLocareを卒業しろ!」と言っていました。ただ、事業が少しずつ拡大していく中で、そうも言っていられなくなってきたところもあり、誰かをオペレーターに起用するのか、ITを駆使して生産性を高めることで賄うのかを検討する必要に迫られました。その中で、むやみに人を増やすよりは組織文化を維持することを優先に考え、Salesforceの導入を初めとしたIT投資を積極的に行うことにしたわけです。

新しい事業を次々と動かすための基盤としてSalesforceを導入

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―――――― 堀内:組織とITについてどうお考えですか?

黒沼:人間に対する「性弱説」を前提に考えています。調子がいい時は良いけれど、ダメな時はダメになってしまうのが人間で、それをカバーするのがITです。オペレーターという「これしかやらない人」が加わることで、組織の空気が変化してしまうことは極力回避したかった。

その一方で、4年目、5年目を迎えて独立を志向する者や、事業を作りたいという想いを持つメンバーも出てきていまして、彼らをサポートするための基盤を作ることでその想いに応えたい。Salesforceを導入することで、現状のコア事業を成長させるだけでなく、新しい事業をスムーズに運転するための座組みを作ってしまうことも考慮しています。

―――――― 堀内:そこでSalesforceが登場するんですね。

黒沼:そういった事業を創造してスムーズに動かしていくための基盤であり、顧客情報の管理や営業案件の進捗管理に利用しています。その中で、Calsketは大変役立っています。

―――――― 堀内:もう少し実際の業務の流れとITの関係をお聞かせください。

黒沼:当初弊社は年間契約を前提としたビジネスを行っていて、契約後にこちらからアプローチをしなければ、更新時期までコミュニケーションが発生しない仕組みになっていました。一部のお客様にはクロスセル/アップセルとしてオプションやソリューション提供をしてはいましたが、営業リソースも限られているため、大半のお客様とは契約したらそれっきりでしたね。その結果、焼き畑農業のようなビジネス展開になってしまっていました。

業界の特性上、お客様の担当者が頻繁に変わったり、店舗と本社でアプローチ内容が異なったり、幅広い年齢層を対象としたサービスなのでITリテラシーもバラバラだったり、そもそも提案する内容も「新しいこと」ですから、お客様が理解できないとすぐに案件もプロジェクトも止まってしまう。それが止まらないようにしっかりと伴走していくことが、お客様の成功体験に直結すると考え、顧客接点の見直しを図ることにしました。

現在、サポートやコンサルタントのように、お客様接点での役割を社内で明確に区別して、お客様ごとに適切なチーム編成でサポートを出来る体制を構築しています。より多くのお客様に弊社のサービスを利用いただいてビジネスの拡大をしていただきたいですし、そのためには、しかるべき体制で筋道を立ててお客様と接していく必要があります。

バラバラに管理されたスケジュールや行動記録をSalesforceに一本化したい

―――――― 堀内:Calsketはそこでお役に立っているわけですね。

黒沼:最初にSalesforceを導入した主な目的はChatterでした。当時はLINEやFacebookや日報アプリなど、あらゆるところで日々の活動が報告されていて、バラバラでした。それをうまく統合するために色々と検討した時に、単なる社内チャットを超えた管理機能に魅力を感じてSalesforceの導入を決めました。

そこから商談管理や請求管理などが出来るようになりましたが、それでも顧客情報や案件情報は営業が個別にGoogleスプレッドシートやExcelで管理していたり、スケジュールもサイボウズやGoogleカレンダーなど様々なツールを各自が使っていたりと、情報が社内外に点在していましたね。

「あれはどうなってるの?」「ちょっと確認します…どこに行ったかわからなくなりました…」というようなことが頻繁に起こり、確認作業に相当な時間を割いており、それでもミスを完全に防げずにいました。

その後、「いや、絶対に解決策がない訳はない」と思い、定期的にSalesforceのカレンダー関連の調査をしていたところ、ある時Calsketを見つけまして、すぐに問い合わせをしてトライアルを開始しましたね。AppExchangeに公開されているカレンダーは色々と試しましたが、トライアル中に感じた使い勝手と、他社から良い評判を聞いていたこともあって、Calsketが最もフィットしていると判断して導入を決定しました。

行動ログの記録漏れが完全になくなり、社内の雰囲気も良好に

―――――― 堀内:実際の導入はどんな風に進みましたか?

浅場:Calsketに決まってからの導入はスムーズでした。最初はSalesforceの運用担当である私と黒沼の二人でトライアルを実施しました。初期設定も複雑なところがなかったことや、組織の平均年齢が20代前半と若い人が多いことも関係していると思いますが、あっという間に社内に浸透しました。今ではサイボウズもGoogleカレンダーも見ることはほぼありません。

これまで弊社は新しいツールを試してもなかなか定着しない組織だったのですが、Calsketは本当にあっという間に浸透したという印象です。現場にとっては、スケジュールの複数登録を一気に解消してくれたので、本当にやりやすくなりました。

―――――― 堀内:導入後の変化はいかがでしょうか?

黒沼:最初の導入段階では、サイボウズからリプレイスした「ただの」カレンダーとして使っていた人間が何名かいましたので、取引先などの関連付けがされないまま使用されてしまい、行動のログが取れない事がありました。これは弊社の運用の問題ですね。商談につけるか取引先につけるかなど、まだまだ運用を決めきれていないところはあります。

浅場:ただ、ログを残す観点では漏れは完全になくなったと言って良いと思います。今ではCalsketに入れておかないと自分のスケジュールも分からないくらい自然と浸透しています。また、以前はどうしても発生してしまう漏れやミスによって、無駄な確認作業に時間が割かれることで、社内にイライラした雰囲気が流れていたこともありましたが、Calsket導入を境に怒られる回数も減ったりと、結果的に社内の雰囲気も随分と良くなったと思います。

黒沼:俺、だいぶ怒ってたよな。

Salesforceの行動登録量は3倍〜5倍に。未来に学びを生かせる基盤に向けて

―――――― 堀内:副次的ですが、職場環境の改善に寄与したということですね。

浅場:「なんでこっちに入ってて、こっちにないの?」というようなことは頻繁に起きていたので、その度に社内の雰囲気は曇ったり、雷が落ちたりしていました。Calsketに移行する前は、サイボウズ、Googleカレンダー、Salesforceと最大で3箇所にスケジュールを登録していた時期もありましたしね。メンバーによってはどれか一つしか使わない人もいたりして。今ではそれがCalsketに一本化できていて、それによる社内のストレスはほぼありません。

黒沼:そうですね。メンバーのストレスもそうですが、自分のストレスが軽減されていることも大きい。

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浅場:営業は、ログを残すことよりも、ダブルブッキングしていないかとか、どこに訪問すればいいかとか、スケジュールや顧客接点の事をどうしても優先的に考えてしまいがちです。以前はそればかりを確認していて、Salesforceの方には何も残らないという状態でしたが、Calsketはスケジュールがそのまま行動としてSalesforceに登録されていくので、営業マンに新しい負荷がかかることなく、Salesforceのログが取れる仕組みを作ることができました。

これだけでもSalesforceへの行動登録量は3倍〜5倍くらいに伸びていますし、それをきっかけとして、行動の詳細の登録量も増えています。ログ残しの徹底に向けて新たな施作を走らせることも出来ました。

黒沼:Calsketによって増えた時間を使って営業は一件でも多くアプローチをし、それが自動的にSalesforceに登録される、Salesforce導入後の本来のあるべき姿に一歩近づいた気がします。弊社は行動を重要視しています。どんな行動をしたのか、それがどう積み重なったのか、そのログがあれば、後から過去に遡って行動の良し悪しを判断でき、未来に学びを活かしていける

今後は属人的な営業から組織的な営業への切り替えを更に加速していこうとしていますので、Calsketの共有性は非常に魅力的。それに加えて、Salesforceへの情報登録の促進が図られたこと、この辺が一番の導入効果です。

Calsketの理想的な使い方

―――――― 堀内:Calsketの機能や利用方法についてはどうでしょうか?

浅場:まだまだ以前のスケジューラーの操作感が残っており、ついついドラッグ&ドロップで時間を指定せずに、時間を指定して予定を打ち込んでいってしまうことがあります。予定を保存した時に、「ああ、取引先をリストで検索して引っ張ってくればもっと効率的だったのに」と思うこともたまにあります。どうしても概念がまだ昔のままなので、そこは徐々に慣れていきたいところです。

黒沼:現状でも十分に価値は感じているのですが、現状はあくまでSalesforceと連動しているカレンダーアプリといった利用に留まっており、スケジュール調整機能をあまり使えていない。、今後はそのスケジュール調整の方も使いこなして、もっと業務を効率化していきたいですね。

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また、もっとリストを効率的に使っていきたいと考えています。まずコンサルタントがアプローチ先のリストを作ってCalsketで見れるようにし、それをサポート部隊がCalsketの画面で確認しながらアプローチする。活動ログを残しつつサポートやアップセル/クロスセルのニーズを感じたら、そのままCalsket上でアポ調整をするような流れを構築出来るといいと考えています。

実際の訪問時は、商談内容をその場でメモに取り、商談が終わったらCalsketの「標準のビューで表示」を押してSalesforceの通常の入力画面に遷移してコピペ、そしてまたCalsketに戻る。それが理想です。

今後の展開とCalsketへの期待

―――――― 堀内:Locareの今後の展開とCalsketへの期待を教えてください。

黒沼:大きいところでは引き続き新しい文化を作っていきたいと考えています。既に存在するサービスも新しい価値提供を考えていかなければ衰退の一途を辿るだけです。どうやったら人々に求められるサービスであり続けられるかをお客様と一緒に考え提案していける組織として、時代に合った文化や物の楽しみ方とかを生み出していきたいですね。

直近では、これまで関東を中心に培ってきた実績を、全国展開していく予定です。「全国で使ってもらえるサービスになる」という、近い未来の事業展開を念頭に、組織のあるべき姿を設計していて、SalesforceとCalsketのコンビネーションは必要不可欠です。

特にSalesforceは、そういった事業の未来を支えていくための運営基盤です。自分たちが提供している価値も、それを運営するためのプロセスも、あるいは未来の計画も、全てがSalesforceの中に一元管理されている、ナレッジの詰まったデータベース。事業の舵取りをしていくための羅針盤にしていきたいですね。また、チーム内の連携を促進するためのクラウド環境でもあります。データベース兼シナジー創出スペースですね。

そして、Calsketが司るスケジュールは、価値を提供するための未来と過去が両方現れる場所だと思っています。事業をしっかりと計画立てていくためのツールと言ってもいい。より実務的なところでは、生産性の向上について考える材料を提供してくれるツールとして既に外せないツールになってきています。

未来を作っていく上で、Calsketを利用し、リスト管理やスケジュール調整などの機能を使い倒しながら、大事なことを最小の時間で行っていきたいですし、そのためのツールであり続けてもらいたいと思います。

会社概要

会社名    株式会社Locare(ロカーレ)
URL           http://locare.co.jp/
所在地     東京都品川区東五反田1-20-7 神野商事 第2ビル1F
Mission   LocalをCareした新しいサービスを展開し、新たなO2Oの流れをクリエイティブする